なんとなくロンナチャイの半生でも書いてみようかと
日曜だか土曜の朝やっている波乱万丈にでれそうなくらいの波乱っぷりです
ロンナチャイ・ナラートゥリーグン １９８２年２月３日生まれ（満２１歳）
兄弟１２人の９番目 お兄さんのアピデートとローベルトもナックムエでしたが
ローベルトは現役の頃、バイク事故で亡くなってしまいました
このことでロンナチャイは心に大きな傷を負いました
アピデートは引退後、ピピ島で仕事をしながら妻子と共に暮らしています
ロンは低学歴で小学校しか出ていません。読み書きはできますが得意ではなく
字をたまに書かせるとうまく書けなかったりしますが、ムエタイの才能はすばらしいものでした
現在は主にラジャダムナンで試合をし、プロモーターはソンチャイ氏です
ジムでは練習以外はほとんど何もせず、掃除も手伝いもしない怠け者で
試合後にすることといえば、少しの夜遊びとMBKやモールデパートにKFCを食べに行く位です
昔、この夜遊びでドラッグに手をだしました
ドラッグに手をだしたのは悲しいこと、つらいことから逃げるためでした
彼がルンピニーJrフライ級のタイトルを獲ったとき、兄ローベルトは亡くなりました
彼はローベルトの死と同時期に富と名声を手にしたのです
歳も近く、憧れでもあったローベルト。一番、晴れ姿を見てもらいたかったことでしょう
ローベルトの死はロンを暴走させます
ロンは友達が自分の富に群がっていることに気がつきませんでした
そんな悪友にすすめられ、安易にドラッグに手を出してしまいます
ローベルトがもし生きていたら、そんなロンをたしなめたかもしれません
ローベルトの死はそういう意味でも、大きな大きな出来事だったのです
この頃から試合後、遊びに行くたびにドラッグを買い、のめり込んでいきました
そしてガータオ戦を迎えます。試合は誰が見てもわかるような一方的な展開
会場からブーイングが起こり、追放、タイトル剥奪となりました
タイトルを失い、金目当ての取り巻きも去り、築き上げた財産も全て使い果たし
富を失った彼の手元に残るものは何もなかったのです
生活のためムエタイをやっていた頃とは程遠い賃金で働きました
こうしたその日暮らしの生活は２年以上続き、運良く復活のチャンスをもらうことになります
所属していたジムの会長の許しをもらい、会長の口利きで再びバンコクのスタジアムに戻れることに
２年以上の大きなブランクを埋めるため必死で練習をし、徐々に勝ち星を増やしていきます
そしてソンチャイ氏の目に留まり、ビッグマッチのレギュラーやメインを張るようになりました
主な対戦相手はアヌワット、トンチャイ、グライルン、ペットーなどです
順風満帆に思えた矢先、またもや事件は起こります ウッチデーとの再戦を最後に試合が途切れます
年末のビッグワンソンチャイにも名前がなく、嫌な予感がしました
しかしルンピニーでファースチョンとの試合が組まれ、これでひとまず安心
と思っていたら、当日になりロンナチャイ側の一方的なキャンセル
この日からロンの試合の話が全くでなくなりました
表面上は怪我、体調不良など憶測されていましたが、実際は、ドラッグに再び手を出したのです
ジムには一部でドラッグが万延しており、そこからのようでした
それはうすうす感づいていたことであったものの、現実となるとやはりショックでした
そしてジムの毒抜きが始まります。ロンナチャイは田舎に帰され
雑用係は警察に逮捕され、２人の選手がジムを追われることになったのです
３ヶ月程田舎に帰されたロンはドラッグを止め、練習もしてなかったので６キロ太りましたが
田舎で１４歳の恋人ができたことで、とても優しい普通の好青年になっていました
以前はというと、ドラッグのせいか馬鹿みたいに笑い、シモネタを連発
こいつ頭がおかしいのかと本気で思ったものでした
が、しかし、恋人と別れたのをきっかけに好青年は撤回
今も相変わらずの馬鹿騒ぎは健在ですが、優しい面も持ち合わせており
ドラッグはこの馬鹿をもっと馬鹿にしていたんだなと納得
３ヶ月のブランクを経ての復帰戦の相手はファースチョン・シットオー
結果はというと惨敗でした
動きも悪く、ただティープ（前蹴り）をもらうばかりで組み付けませんでした
試合後、いろんな人にかわるがわる怒られ、泣きそうになっていました
貯金も全て田舎においてきたため、他のジムの子におごってもらう始末で・・・
それから現在まで２戦し、ボウイーに一勝一分という結果です
今月末にはケーム・ソープルンヂットと対戦予定
今現在ジムにはドラッグはありません。トレーナーも一部かわり、健全なジムに戻りました
才能があるのに、こんなことで躓いてはいけない 大人になれよ
ローベルト、どうかロンを見守ってやってください
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